Illumine

DATE:2013.12.20

『早いなぁ!!』

毎早朝~蕎麦を打つ姉に、祖父の大きな声。

眠気眼に 明かりが灯る。
『何をしてきたろう…』と、ついぞ考える程に、今年は、早い年の瀬となりました。

長年使っていた暖簾の黒竹が、年始めに折れ……
当たり前だった灯火も消えて、新年早々から、お客様にはご迷惑をお掛けし続けてきた2013年の師走。

迎えることが出来ました。

『穴が空いたら埋めよう』と…その為に、変わらぬ四季や作業、新しい命が訪れてくれたような…………
『無気力さ』が、時間を早めてくれたような…………人の、人付き合いの、偉大さが身に染みます。

いつまでも子供だと思うのは、甘えでしょうか?

逃げでしょうか?
憂いでしょうか?

私達は、来春、5年目になります。
これまでの月日、一所変わらぬ『素直さ』を譲らずに、そして、姉も身を粉にしてきた長い時間。

私達は、まだまだ
子供なのかもしれません。

そう思うこと毎の多さ、深さ、流れに、押しつぶされそうになるから。
『お金では買えないものがある。』そういくら大事に想っていても…それでは、食べて、養ってはいけない。好きな時に、好きな事が出来ません。

でも、それら総て、一緒に居たい、ここでなら、、、と想える場所だと、自分でしつこく、炭の柔らかい紅色に似た光を作り出せるもの。

『ゼロ』のスタートラインは、何回訪れてもいいだろう。
一度この辺りでクリアにして、進むべきスタイルを、地味に固めてゆこうと想っています。

『なんで蕎麦屋なのに、待つんだ。』と、決して言葉にはしなかったお客様。
『なんでちょっとした、言葉も交わせないんだ。』と不愉快な思いをしたであろうお客様。

再来がなくなったお客様。
どんな時でも、必ず、逢いに来てくれる、言葉を欲しないお客様。
……私達はこの年月で、4000人以上の、様々な方々から学ばせて、支えられてきました。

山の上にある小さな蕎麦屋で。

お詫びを含め、あつくお礼を申し上げます。

28日(土曜)をもって、今年の営みは、最後になります。
2014年1月5日(日曜)より、心機一転 スタート致しますので、宜しくお願い致します。

家族のような、親しみの尽きないお客様、方々へ。
ほっこりする、健やかな年末年始になりますよう祈りを込めて。

代表 長嶋純子

Sole

DATE:2013.11.13

『保証』も曖昧な世代の私たち。
常時考えて、耳を澄ませ、感じとらなければ、生まれ持った運、タイミングも失う。
『補償』のある!?田畑も、穀物も、「やる気」さえも、失う事になるだろう。

遅ればせながら、新粉整い、収穫の駆け抜ける秋となり、キツく、然られる冬めいたところに「はっ!!」としては、身を引き締める毎日となっています。
一年を通して、黄色や赤の色づく自然の頃は、感慨深くなりますね。
これもまた、四季のパワーでしょうか…。

結婚をしようとも、行ってみたい国へ発とうとも、欲しい免許を取ろうとも…
スタイルを変えれば、店を閉めるまでにはならないかもしれません。

しかし、蕎麦を作れなくなった時、間に合う分の量を、地域のおじいちゃんやおばあちゃん方々から、協力してもらえなくなった時、私達は、閉店するだろうと、今年は痛切に感じました。

気候が変わり、これまでの天をよむやり方とは、確実に異なった…。
その時々の雲や風の向き、形、気温さ、匂いを捉える。肌で、、五感で、、、
24時間以上の時間をつくって。

米作りに限らず、八十八手の生業が農だと考えて、夢を目標のまま、地味で毎日変わらない、、毎年異なる道を歩んできました。

その中で、なにが『農』、『協』、なのか?!?
…解せない制度、麻痺した思考に腹を立てたりもする…。
でも、単純だから、やっぱり農家に生まれて、食べるものを作ってもらって、育ててもらった分、もう(遅いぐらいですが…)、その歳になったなと想うのです。食べるものを、作れないようなら、、、と。

『来年も楽しみが出来た』と言ってくれる様々な命の有り難さは、お金ではない。
儲けでは、決してない。

『生き甲斐』。

ひとり歩きしてゆく『常陸秋蕎麦』という名は、地に在(有)り続けてゆく中では、ちょっと?違う?流れでしかないような気がしてなりません。

天下野蕎麦……。
姉のか細くても、強い腕、そして、デリケートな気持ちから毎日生れてくれる蕎麦でいいんだと、私は想っています。
身体あっての商いゆえ、『打てる量を打って』と、姉には伝えてきました。
これからも、変わりません。

度重なる『売り切れ』、『待ち時間』。
お詫びと、感謝ばかりが日々積もるばかりですが………
糧になっている事で、私達は立って居られます。

長い時間……寝る時間よりも、愛する家族人と居られる時間よりも…。

それは、私達自身に、先代が、言葉なくとも、プレゼントしてくれた、『天下野』だからなのでしょう。

あと何日、何十日と……自然の呼吸と一緒に、深みをます、粉の変化と似ている、面白い土地だから。

Unite

DATE:2013.10.27

無理して合わせようとしないで、あれっ?と思ったら、何もしないで眠ろう。
雨風をしのげる空間、横になれる布団があるなら、静かに身体を休めるのも大事だ。
そんな時がちょっと多かった……10月………恥ずかしげに頬を赤らめるような彩りが、天下野の山々にも映えてきました。
次々に発生しては、一過となるとはいえ、台風被害に合われた方々へ、お見舞いを申し上げます。

庭一面に、木っぽじ(木の節=枝)が落ち、局部的に風当たりが強い所では、パキバキッと折れ、、
それでも、思いっきり、洗われたような、みずみずしさは一目瞭然。自然の摂理なのでしょうね……。
しかし、紅葉シーズンを前に、昔からあるもみじの木が2つに割れて折れてしまいました。

乾くまで、雲や雨の合間2日かかりました。
この長さ、枝構え、この重さ!!!やっぱり私は、同じ庭に残して、土に還ってもらいたくて、同日、壊れたツル棚の代わりにしました。
なんとも……なんとも…言えない思いがあったから。もみじは、例えるなら女性だな、、、
好きなように色づいて、潔く散るから、、と勝手な解釈ですが……継いでからというもの、朝~晩まで毎日、特に11月は、励まされてきたもので。

未だ、新蕎麦の準備もままならない私達は、正直、混沌としています。

お客様にも、打ち手の姉にも家族にも不甲斐ないばかり……天下野では、遅い、新蕎麦まつりのスタートになる見込みです。
出来ることをしてきた4年間。しかしながら、私達は、お互いに職人気質なところがある……。
常に、接客を合わせもち、家事も合わせもっている事に、再度、重きをおかなければならない時期がきたようです。

枝全てに、散る事なく、葉が一枚一枚、付いたまま倒れたもみじ。
『これ(それ)でいいんだ』という明瞭さ、力強さまでも朽ちずに残っていた姿を胸に。
エネルギー全快で、鮮やかに色づく秋~年末を、迎えようと思います。

~天下野の新蕎麦を、心待ちにしてくださる方々へ~
遅くても中旬には、提供出来ているように精進致しますので、ご理解頂きますよう宜しくお願い申し上げます。

Plus10

DATE:2013.09.30

「田の肥料は、流れないものなんだ。」と、そのおじいちゃんは教えてくれました。

段続きになっているし、水もじゅんぐり流しているから、いい塩梅に次へ次へと、
肥料も流れてくれるように思いがちだけれど、そうではないらしい。

一枚いちまい、田んぼごとのおだ掛けの数、長さの違いは、
見えないところのちょっとした点に
差があるものなんだな・・・と、得ることが出来ました。

同じような毎日、周期でも、10ぐらいの変化、出来事、収穫がある。

そして、プラス10ぐらいのところまでやっているか・・・という問いも、
毎日生まれては消え・・・の繰り返し。

私は、自給自足の生活をして暮らしたいと両親に言い、流れた時分がありました。

待っていた厳しさや、どうにもならない事への応えに
向き合う時、当時言われた事が冷酒のように後から、効いてくるものです。

けれど、そこにプラス・・・”面白味”が付きまとう・・・。
いくつになっても。

それは、一枚(一時)分の栄養は、一枚(一時)分だけなんだという事。

下に下に沈んでゆき、決して流れはしないんだという事などを、

幅広く教えて頂ける環境に包まれているからでしょう。

そして、一日一日を、10人以上ものオモイ支えがあって、送れている。

水も空気も、夜空の星の低さも、すっかり秋・・・10月。

「秋になると果物は、何も考えないで、実ことだけに集中する。」

そんな一説をほくそ笑みながら思い出し、
蕎麦刈りは・・・?!このあたりかな!?・・・・・・

暦を、新たにめくる事にします。

Wax

DATE:2013.09.19

あと 何回できるかな・・・。

辛どいと、筋肉も叫ぶのを止めるほど、一緒に 汗をかく事。

聞きたいであろう事や、気になっている事、沢山あるだろうし、
未来に向けて、明るい話題のひとつも話せたらいいのだが・・・それもせず・・・

同じ土の中を、動き回る事が。

出来るうちは、しよう。

代わりは、居ないから。

自分の家が真正面に見渡せる所に、田んぼがあります。

作業しながら、姪の泣き声が聞こえ、母が抱っこして、
庭から私達を眺めている光景は、今年を物語っていました。

しろと言われたら、出来なくなる事は多い。
仕事も、それこそ、結婚という制度にも、なかなか 向き合いずらくなる。

したいと想うから、出来る。
出来たりする。

タイミングも、もしかしたら、8割ぐらいは、自分の動きようで、
変化するものかもしれません。

空をよみ、必要最小限の農作物を育て、収穫する。

脱穀を全て終えたら、白い衣をまとって陽に輝く、蕎麦たちも待っている。

台風一過より、このところの寒暖の差は、目には見えないけれど、
自然な旨味となっている事だろう。

春夏秋冬、天下野で。
~あと何年後かの、十五夜 満月の日も~

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