何の仕業でも無く、必要な雨水だったと、思いたい。
ぴったり10日間の長雨だった。
新しい蕎麦粉を両の手に触れるまで、
作業が20日分伸びたと断言できる。

時にうんざりする、時間かもしれない。
苛立ち、まだかまだかと、傲が、出ては蔵め、
また出たら修め・・・繰り返すだろう。
天と共に在るのを、変えないから、
お客様には申し訳ないけれど、
こういう商いを長い目で受け止めて欲しい。
どこまでもし続けられるように。

紅葉シーズンとは今年の新蕎麦も、ずれてしまうけれど、
逆らわずに在ろうと想う。
自分で彩る術を心得ている、自然の中に身を置いて。
